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復刻版『藝能』
(昭和十八年五月~昭和十九年九月)
監修・解説:伊藤好英
企画:藝能学会
定価:18,700円(17,000円+税10%)
ISBN 978-4-86670-097-7 C3073
A5判/全750頁/ハードカバー
■2021年6月25日刊行
■藝能学会が創立されたのは、太平洋戦争が激化し深刻な状況となり始めていた昭和十八年四月であった。折口信夫監修『藝能』は、同会が同年五月から翌十九年九月にかけて刊行した「芸能」を対象とする月刊の学術誌である。〈中略〉しかし、折口は昭和三年に慶應義塾大学で「芸能史」の授業を開講し、それを亡くなる年まで続けており、彼個人としては「芸能」という語を、演劇や音楽のみでないパフォーミング・アーツ全体を指す言葉として使用し続けている。そしてその間に、特に昭和十年代において、世間での「芸能」の語の使われ方が、この折口の用法に徐々に近づいてきたのである。藝能学会の設立は、このような情勢の中でなされたものであり、その後一年半に亘る機関誌発行を中心とした会の活動によって「芸能」の学がその輪郭をより明確化していったことは間違いのないところであろう。〈中略〉本復刻盤は参考資料として、折口の『日本芸能史六講』(昭和十九年)のもととなった『舞踊藝術』連載の「日本芸能史」(昭和十七年~十八年)と、さらに
その連載のもとの折口の日本芸能史の公開講座(昭和十六年)を出征直前の池田彌三
郎が筆記したノートの翻刻とを附した。 ―「刊行のことば」より抜粋―
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